お付き合いとしては7年以上 継続的にお仕事をくださる、千葉県 津田沼にあります美容室 L’atelier Contentsの女性オーナー様より
既存店リニューアルのご依頼いただきました。
改装のきっかけはお店によって様々ですね。
・客層の変化
・内装、設備の老朽化
・スタッフの編成や働き方改善
・店舗全体のサービス変更
などなど、、、
今回は、スタッフの働き方やサービス変更という点が主軸となる改装となります。
オーナー様だけでなく、スタッフ様も全員女性の店舗のため、
長くお勤めを続けられると ご家族が増えたり、子育てやご家庭それぞれ異なり出勤時間もバラツキが生じてきます。
変化していくスタッフさんの生活を、1店舗のルールの中で納めるのではなく 変化に寄り添えるような工夫を内装に取り入れたいという趣旨のご依頼でした。
BEFOREプラン
5年前にも改装を行いました。その際はアイリスト・ネイリスト拡充のため セット面を減らし、アイネイルの席を増やしてます。
AFTERプラン
今回のお悩みは、結論としては半個室化が良いとなりました。ですよね。
接客中に他のスタッフが出勤、退勤する姿が見えないし、
タイミングによっては出勤しているスタッフが一人しかいないなんて瞬間の寂しい印象は出ない
いわゆるシェアサロン形式のプランが、今回ハマりました。
当然、水廻りも含めた「フル改装」は、予算がかかります。
しかし、この手のお悩みは「投資」ではなく「環境整備」という趣旨が強いですから、
なかなか予算をかけづらいことが課題です。
限られた予算で何かできないか、、、と悩んでいるところで思いついたのがこちら
ハブアンドストックさん。捨てられる建築資材をリユース・アウトレット販売を主としている会社さんです。
私も何度か床材など仕入れさせて頂いてますが、Instagramで「無垢材を仕入れました」とのトピックを目にしたことを思い出し、今回その無垢材を使えないかと足を運んでみました。
埼玉某所の工場です。壁紙や塩ビタイル 捨てられる運命だったものがこんなにもストックされています…。
4月時点、この量のストックが月に2,3回転ほど出回るほどの需要があるんですと。
（更に倉庫以外に実店舗もあります）
こちらでいくつか無垢材を拝見し、レセプションカウンターにシンデレラフィットすること間違いなしな耳付きのカバの天板を発見！
こちらも行き場をなくした建材だったため、市場価格と比べだいぶお安く仕入れさせていただきました。
この雰囲気、色味から設計を組み立てて進めて行きました。
代表の豊田さん 自ら回収作業〜販売まで行っておられます。
この大迫力の無垢材も狙ってましたが、残念ながら売れてしまったそうです、、、
カバの無垢材はレセプションカウンターの天板にバチンと乗っけ、入店時・会計時 最初と最後にお客様の目に入る場所に取り入れることで、お店のシンボルとして記憶に残ってもらえたらなと。勝手に思ってます。
そんなこんなで1ヶ月間の改装工事を経て、今は快適に個室営業を行って頂いてます。
実はセット面のミラー裏にホウキが収納できたり
中央のスリット部分にタオルを「畳まずに収納し、そのまま取り出せる」という補充ラクチンな特注シャンプーキャビネットだったり
レセプションバックの雰囲気の良いカーテン、実はバックルームに続いてたりと
スタッフさんの快適なサロンワーク＆デザイン性を隅々まで打ち合わせし、形にさせていただきました。
ガラスブロックによる抜け感やミモザのフローリングもお気に入りです。
改装の理由はお店によって全く異なりますが
店舗設計者としてデザイン面や予算面、機能面と様々なアイディアを出せますよう尽力いたします。
オープン後に「とても快適ですよ」と言っていただけることは何年・何百件作り続けていてもたまらない一言です。
タフデザインプロダクト施工事例にはそのうち掲載されます…。
